5月17日から29日の13日間、テキサス州でアメリカンBBQを食べ歩いたり、自転車でグラベル(未舗装路)を走るレースに参加する旅に行ってきました。

日本のBBQは屋外で肉や野菜をグリル等で調理する、焼肉に近いスタイルが一般的ですが、アメリカ(特に南部)では、低温で長時間燻製する「スロークック」が特徴で、家の裏庭に大きなグリルを準備して、何時間もかけながら調理したり、競技会やフェスティバルが開催されるほど文化として深く根付いています。
日本とアメリカでスタイルは違いますが、家族や友人との大切な時間を持てたり、時としてビジネスの場として発展することもあったりと、BBQには人々をひとつにする何かがあるのはどちらも同じですね。
アメリカンBBQには地域ごとに独自のスタイルがあり、調理法、肉の種類、ソース、スパイス、サイドメニューまで個性豊か。
代表的なものとして以下の4つのスタイルがあります。
- テキサススタイル Texas BBQ
– 特徴:牛肉、特にブリスキットが主役。オークやヒッコリーでスモークし、低温で長時間(7〜10時間程)調理。
– スパイス:シンプルな塩と黒胡椒のラブ(擦り込み)。「焦げた端(burnt ends)」が名物。
– ソース:ソースは控えめで、トマトベースの薄いソース(オプション)。
– サイド:ピント豆(cowboy beans)、コールスロー、ポテトサラダなど。 - カンザスシティスタイル Kansas City BBQ
– 特徴:牛、豚、鶏肉など幅広い肉を使用。濃厚なスモークと甘めのソースが特徴。リブとプルドポークが中心。
– スパイス:スモーク前にスパイスラブ(パプリカ、ブラウンシュガーなど)を塗る。
– ソース:トマトとモラセス(糖蜜)ベースの甘辛いソースが必須。
– サイド:ベイクドビーンズ、コールスロー、マカロニ&チーズなど。 - メンフィススタイル Memphis BBQ
– 特徴:豚肉(特にリブとプルドポーク)が中心。ドライ(スパイスラブのみ)とウェット(ソースをかける)の2種類。
– スパイス:パプリカ、ガーリックパウダー、チリパウダーを使ったラブ。
– ソース:トマトとビネガーベースの甘酸っぱいソース(ウェットの場合)。
– サイド:コールスロー(リブの上に乗せるのが伝統だとか)、ビーンズ。 - サウスカロライナスタイル South Carolina BBQ
– 特徴:豚肉(特にプルドポーク)。2つのサブスタイルがある。
– イースタンスタイル:豚全体を使い、ビネガーと胡椒ベースの薄いソース。
– ウェスタンスタイル(レキシントン):豚肩肉を使い、ビネガーベースにトマトを少し加えたソース。
– スパイス:最小限(塩、胡椒、チリフレーク)。
– サイド:ハッシュパピー(コーンミール揚げ物)、コールスロー(ビネガー
ベース)。
2023年、2024年と二年連続でミズーリ州のカンザスシティを訪れて、Kansas City BBQを食べ歩きましたが、リブやプルドポークなどの豚肉がメインのような雰囲気がありました。
メニュー表もリブやプルドポークが上段にあり、甘辛いソースを塗られたウェットなリブをたくさん見かけました。

今回の旅行は牛肉、BBQの王様とも称されるブリスケットが主役のテキサス。
現在日本ではアメリカ産のブリスケットを入手することがとても難しく、本場の味を試せることを本当に楽しみにしていました。
ブリスケットって?と思われる方もいらっしゃると思います。
牛の胸部、前足の付け根付近の部位でアメリカンBBQでは定番ですが、日本ではブリスケットを低温長時間調理するBBQ文化が根付いていないため、需要が少なく単体での流通が限られています。

硬い部位なので大きな塊のブロックでは一般家庭での調理が難しく、日本国内の一般消費者向けには薄くスライスしてすき焼き用、ミンチやその他加工品などとして流通しているようです。
この大きな塊の硬いブリスケットですが、アメリカンBBQでは7〜10時間低温でじっくり火を通し柔らかくジューシーに仕上げます。
BBQの中でも調理が難しい部位として知られ、バーベキュー競技では最も注目されるカテゴリー。テキサスのBBQ店ではブリスケットを提供しない店はなく、メニューの一番上にブリスケットがあるお店がほとんど。
それほどまでにブリスケットの存在感が大きいのです。
さて、
アメリカンBBQ好きであれば一度は耳にしたことがある、テキサス州の文化、歴史、食、政治、ライフスタイルなどを取り上げる月刊誌「Texas Monthly」
バーベキュー特集で有名なこの情報誌は、4年に一度に近い周期で発表される「The top 50 Barbecue Joints in Texas」で知られています。
前回の発表が2021。テキサス旅行出発前にこのリストをもとに、どのお店のBBQを食べに行こうか想いを巡らせていたところ、滞在中の5月27日に2025年版のTop 50が発表されると知り興奮。
なんでもこのリスト、以前は10年に近い周期で発表されていたそうですが近年は4年に一度の発表になったとか。それだけテキサスのBBQにおける変化、進化が目まぐるしいということなのでしょうね。
今回のテキサス旅行では、Austin、Fort Worth、Houston、Lockhart、Seguin の5つの都市、11箇所のお店のBBQを食べ歩いたので、レポートしていきます。次回の投稿をどうぞお楽しみに✨